You are here
Home >

かつて、住宅展示場でアルバイトをしていたことがあります。私の仕事は、販売中の住宅の中でお客様が来るのを待ち、どなたかいらっしゃればその方に、家の中を案内して、どのように優れているかを説明し、パンフレットを渡してアンケートにお答えいただくというものでした。ところが最初は、全く誰も入ってきません。どうやらその家が販売中の家だと分かってもらえず「新しい家ができたな」というだけで通り過ぎられていたようなのです。

そこで、窓に「モデルルーム」と書かれた大きな紙を貼りましたが、人の家の窓を覗いていく暇な人など、そうそういません。誰も来ないので、毎日が暇でした。ところがある日、社長が「やっとこれができた」と言って真新しいのぼりを持ってきて、家の周りにぐるりと20カ所くらい立てました。そのとたん、いろいろな人が興味津津で案内を依頼して下さるようになり、忙しくなりました。

のぼりはそんなに高価なものではないと思いますが、宣伝効果は絶大だと思いました。風になびいてハタハタと赤いのぼりがたなびいていると、何となく「今日も働くぞ」という気分になります。どうやらのぼりは、お客様へのアピールになるだけでなく見る人のやる気や闘志を湧き立たせる効果もあるようです。そういえば、カーレースにあるのぼりは、レーサーの闘志を刺激し、お客様を興奮状態に持って行かせる効果を持つと思います。また、お祭りや子供向けイベントののぼりは、楽しい絵や文字、そして色が、子供の興味を引きワクワク感を持たせてくれます。そば屋やうどん屋ののぼりは、見ているだけでだし汁のいいにおいと優しい日本の味を連想させてくれます。私は今、海外に住んでいるので、「そば」などと書かれたのぼりを見ると、「ここに日本食がある」と強く意識し、ついつい入って懐かしい味をかみしめたくなります。のぼりの中に、丼と湯気のイラストなんかあったら、もう効果てきめんです。このように、のぼりを効果的に使うことによって、「ここに商品がある」というアピールの他、場の雰囲気を作って盛り上げたり、お客様の心に訴えかけるイメージを与えたりすることができます。文字のフォントや背景色との配色を工夫することにより、様々なイメージを作ることができますし、イメージイラストを加えることもできるので、用途に合わせたデザインを用いれば、かなりいろいろなシーンに使えます。アイデア次第で効果的抜群、のぼりは使えるアイテムです。

コメントを残す